左にテンキーがあるキーボードが作りたい [4]
左にテンキーがあるキーボードが作りたい第4回です.
前回はKicadで回路図まで書きました.
これですね.
今回はこの回路図を基にPCBのレイアウトを決めていきます.ちょっとめんどくさい作業ですね.
まずは下準備
初めに,回路図のシンボルとフットプリントを関連図ける作業をしなくてはいけません.
シンボルは回路図におけるキースイッチやダイオードを表しているマークのことです.
画像の"SW_00","D00"などの一つ一つがシンボルと呼ばれているものです.回路図はシンボルを配線する作業(?)ということです.
キースイッチは内部構造的にはごく単純なスイッチなので,81個すべてのスイッチが同じシンボルになっています.
一方,フットプリントとはその名の通り足跡を意味します.PCBの上でどれくらいの面積が必要なのか,もしくはどういった穴が必要なのかを示したもの二なります(説明がへたくそ).言葉で表現するよりも見た方が早いです.
これがCherryMXキースイッチのフットプリントです.このフットプリントは1Uのスイッチですね.
フットプリントはシンボルとは異なり,同じCherryMXスイッチであったとしても1Uなのか1.25Uなのかで別のフットプリントを使う必要があります.
つまり,どのスイッチがどのフットプリントなのかを関連づけなくてはいけないということです.
例えば,”SW_00"(0行0列のスイッチ)は1U,”SW_01"(0行₁列のスイッチ)は2.25Uといった事です.
このシンボルとフットプリントの関連づけは前回お絵描きしたものを参考にしながらやるとはかどります.
今回作るキーボードでは.2行5列(SW_14)のキースイッチは1.5U,5行7列(SW_46)は6.25U,といった感じですね.
このシンボルとフットプリントの関連付けをしないと次の作業に移れません.回路図を書いたらこの作業をすることになります.
これで準備万端です.
目がチカチカする色づかい
PCB作業ウィンドウ(?)に移ると,とても目がチカチカします.
まずは乱雑に配置されたフットプリントをきれいに並べるところから始めましょう.
これは並べ終わった後の状態ですね.
何度も登場していますがこの絵を見ながらやると早いです.
スイッチは番号がふってあるので番号順に並べれば自然と形になってくるかと思います.
CherryMXキースイッチの場合は,1Uのスイッチが19.05 x 19.05㎜の格子です.そのため,グリッドの設定を19.05の倍数にすれば自然と綺麗に並べられます.19.05の8分の1のサイズが一番扱いやすいと思います.これは,キースイッチのサイズが8分の1刻みだからですね(1.0,1.25,1.5,1.75....).
ダイオードとリセットスイッチ,ProMicroはPCBの裏面に配置します.
ProMicroは1Uのキースイッチの裏面にすっぽりはまります.こうすることでPCBをコンパクトなサイズでつくることができます.グリッドを細かくして目視で合わせましょう(無理やり).
あとは配線で各フットプリントを繋ぐだけです.
白い線でつながっているところを配線ツールで繋いでいくだけなので特に難しいことは考えなくてもいいでしょう.
ただ,場合によってはかなり無理な配線をしなくてはいけなくなる場合があるので,適宜回路図を修正しながら作業を進めます.
配線作業が終わった状態です.
緑線は裏側,赤い線は表の配線を示しています.一般的な2層構造の基盤であればこの2色の配線しか使えません.2層以上の基盤を作るのであれば,更に複雑な配線もできます.PCBgogoなどで基板製作を考えている場合,2層以上の基盤は追加料金がかかるため,2層で何とかするのが無難でしょう.
私はそんなにきれいな配線ができるわけではないので,実は自動で配線をしてくれるソフトを使っています.これについてはまた別の機械に紹介したいと思いますが,無知な人間にとっては必需品と言えるレベルでしょう.
配線が終われば,固定用の穴と基板の外形を指定してだいだいの作業は終わりです.
といった感じで今回の作業はここまでです.PCBのレイアウトがやっと決まりましたね.
次回は基板の3Dデータを作成してボディの設計に移ろうかと思います.
ではでは~
コメント
コメントを投稿